大学入学共通テストまであと1ヶ月、国公立大学志望のみなさんは二次・私大の記述力養成よりも、ガラパゴスな共通テストの準備に注力していると拝察します。
今回は情報系ブログを真似てパブリックドメインQの写真を脈絡なく使っています。
今回はリンク集です。2021年度から3年分の共通テスト世界史B本試験、追試験の解答速報をまとめました。アクセス解析を見ると追試の解説が不足しているようで、閲覧者が多くて感謝です。(人''▽`)アリガトウ☆
メディアは「より思考力を試す」と思考停止した記事を垂れ流しますが、ブログでは実際にどういう力が身についていれば目標点が取れるかを批判的に検証しています。なんて学習指導要領に忠実なんでしょう。( ̄ー ̄)
目次
1 2021(令和3)年度
本試験
冊封体制、小中華、財政=軍事国家、植民地支配、グローバル化などを歴史学の関心事が多く問われました。公文書の偽造や隠蔽という社会事情を反映した出題もあり、初回ということで気合が入っていると感じました。ただし資料問題が多かったため出題がヨーロッパと中国に偏りました。
正答率を見ると、鳴り物入りの読解問題は平易で、受験生はそれと組み合わせた知識問題でひっかかったようです。
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平均点その他
最初は手加減したのか、世界史はセンター試験と同じぐらいの平均点。
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追試験bunbunshinrosaijki.hatenablog.com
参考 センター試験との比較
「過去との比較」は思考力のひとつです。メディアもそういう記事を書くべき。
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2 2022(令和4)年度
本試験
歴史学関心問題は移民だけ、情報処理的出題がやや増えました。教科書的な知識で解ける問題が多く、ダミー選択肢も派手に外しているので迷うことが少ないです。ぶんぶんの講座の生徒は高得点を連発し、おかげで第一志望に合格できました。☆
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平均点その他
全国的にも高得点層が増え、平均点を押し上げました。
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追試験
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参考 2025年からの歴史総合・世界史探究の試作問題
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3 2023(令和5)年度
本試験
誤植が話題になりました。設問別正答率によると、読解問題やパズル問題は平均以上で、教科書の周辺知識問題が平均以下でした。空想教室会話問題で「高校の授業は知識偏重」と挑発する割に、出題者は細かい知識問題に依存しています。
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平均点その他
平均点は大きく下がりましたが、分布を見ると昨年の上位バブル層が減ったのが原因です。ぶんぶんの講座では知識量の多い私立専願生が高得点を稼ぎ、中堅・準難関国公立大学狙いの生徒はいまいち点数が伸びませんでした。
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追試験
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4 まとめ
- 世界史に関しては、共通テストだろうが国公立二次・私大だろうが用語の5W1Hの正確な知識が身についていれば正解にたどり着けます。
- 用語は「出し入れ」できるように。事件名から人名・人名から事件名、地名から地図・地図から地名のようにどこから聞かれても答えられるようにしましょう。
- 用語の内容を理解しましょう。事件は背景・契機・経過・結果・影響、制度はそれぞれの内容および狙いまで聞かれます。
- 知識の置換のトレーニングしましょう。資料文、リード文、グラフ、ノイズ入りの会話文の中に必ずヒントが隠されています。ヒントから用語、用語から年号、年号から隣接する年号と知識を芋づる式に思い出すことを心がけましょう。
- 授業の内容(概念・時系列のつながり・他地域との比較)は知識の置換を助けます。間違った問題は教科書に戻り、授業の内容を思い出しましょう。
- 年号は大事です。グラフ問題、並べ替え問題、つながりを考える問題ではマスト年号の知識があると楽です。
- 知識で確実に解ける問題を先に片付けましょう。本試験の出題者は「入試で授業を変えてやる」という力に支配されています。時間を消費する情報処理問題は後回しでかまいません。
受験生のラストスパートを応援しています。