はじめに
関西圏の公募制推薦は一般選抜の前哨戦です。各大学は併願関係の強い大学の動向を探りながら、日程ごとに合格者を調整し、定員内に収めます。
マスメディアは「年内入試が人気」と煽りますが、関西圏の公募推薦は学力勝負が主流です。2教科とはいえ偏差値上位大学は旧センター試験並みの難易度、つまり2か月早く勉強が仕上がっていなければなりません。人気学部は高倍率を誇ります。甘い気持ちでは合格はおぼつきません。
「どうなる?」シリーズ、2025年度第2回は関西圏の私立大学公募推薦の結果を大学HPの入試統計を引用しつつ考察し、一般選抜の動向を占います。
こちらも参考にしています。
目次
1 基本編
① 受験生を取り巻く環境
- 2025度の高校三年生は約109.1万人、1994年度の約205万人から半減も昨年度(106万人)よりもやや増加
- 受験人口は約65.6万人、進学率60.1%
- 2024年度(前年度)の私立大学(598校)の定員は503,874人で2025年度はそこから約1.400人減少(後述)。2025年度の国公立179大学の定員は130,573人
- 選り好みしなければほぼ大学に行ける状態だが昨年よりは競争あり
大学志願者数と入学定員の推移
参考 大学等進学者数に関するデータ 関係 - 文部科学省
https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000255573.pdf
② 関西圏私立大学の様子
- 関西2府4県は京都・大阪・神戸を中心に各地域が特色を有し、三都市の難関国立大学を中心に国公立大学と私立大学が網の目のような併願関係を形成している。生徒は学力に応じてチャレンジ校、実力相応校、安全校を受験する
- 中堅私立大学の公募制推薦は基礎学力試験(2科目)を課すのが主流
- 調査書は、評定平均値を点数化して基礎学力試験と合算したり、特別活動を点数化して合否ラインの受験生の総合判定したりで活用する
- 文科省が「英語外部検定の活用」を執拗に推奨するので、中堅私立大学では「みなし得点」(点数化し個別試験や共通テスト英語と比較)での利用が広がっている。一方関西大学の外国語学部は外部スコアのみをやめて一般試験の英語も必須にするなど、外部検定の点数化に疑問を持つ大学もある
- 入学定員厳格化は年度ごとではなく4年総定員が対象となったので、各大学とも合格者を極端に絞ることはなくなった
*発展 首都圏に「関西風味の公募制推薦」が上陸?
朝日新聞 有料記事
関西圏では当たり前の基礎学力テストによる公募制推薦入試を首都圏の東洋大学が2025年度入試から新規実施し、のべ2万人の志願者を集めました。
合格者数の速報はこちらから 代ゼミ教育総研
近畿大学の公募制の志願者は5万人規模、上記記事の合格者数(水増し分)もこの方式に慣れているぶんぶんからすると妥当と感じますが、首都圏=日本と思っている人には衝撃のようです。
記者は「『大学入学者選抜実施要項』では個別学力試験による一般試験は2月1日からだからルール違反では」と質問していますが、『要項』にはこう書いてあります。
(3) 学校推薦型選抜 出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ、以下の点に留意して評価・判定する入試方法。
① 大学教育を受けるために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力等も適切に評価するため、高等学校の学習成績の状況など調査書・推薦書等の出願書類だけではなく、第6の1から4に掲げる大学入学共通テスト又はその他の評価方法等のうち少なくともいずれか一つを必ず活用し、その旨を募集要項に記述する。
参考 第6の1~4
1 個別学力検査 2 大学入学共通テストの利用
3 小論文、面接、実技検査等の活用 4 資格・検定試験等の成績の活用
文科省は「学校推薦選抜でも基礎学力を担保しなさい」という立場です。関西圏では調査書の活用(評定平均値の点数化)と基礎学力テストを併用する大学が多数派で、上記のルール内とぶんぶんは解釈します。
*理事長が裏金で問題になった近畿大学の公募は調査書を点数化しない方式オンリーですが(龍谷と京都産業は調査書重視型も置いている)、文科省は何か指導しているのでしょうか。
記事中の入試部長の言葉を引用すると「その場で解いて基礎学力を確かめる試験ならば、学校の先生や塾、親といった大人の手が入る余地がないから、ある程度公平にその子の力を見られます」とのことです。
進路指導歴30年のぶんぶんは、入試ではその生徒の「今の力」をライブで試してほしいです。過去の実績や未来の伸びは「今の力」から判断可能です。
ですから東洋大学の問題意識に共感します。東洋大学が今回の試験で入学した学生の追跡調査をして効果を検証するのを待ちたいです。
2017年の記事
bunbunshinrosaijki.hatenablog.com
③ 関西圏私立大学の併願関係
コメントはぶんぶん個人の感想
- 総合大学1:「関関同立」(関西・関西学院・同志社・立命館)→私立専願生の憧れ。難関・準難関国公立の併願先
- 総合大学2:「産近甲龍」(京都産業・近畿・甲南・龍谷)→1の併願先。地方国公立の併願先
- 単科系:大阪経済・大阪工業・関西外国語など。2の併願先
- 「摂神追桃」:摂南・神戸学院・追手門・桃山。2、3の併願先
- 資格系総合:仏教・四天王寺・畿央・京都橘・大和・奈良学園など。私立専願組と国公立併願組が混在
- 女子大:京都女子・同志社女子・武庫川女子・神戸女子など、全国的な共学化の波の中でも独自の地位を保持。同女・武庫女には薬学部、京女には工学部あり
- 薬学部:京都薬科大学をトップに独自のヒエラルキーあり
関西圏はJR、私鉄各社が大都市と周辺地域を高速鉄道網で結んでいるので「下宿しなくても大学へ通えちゃう問題」が発生します。阪急京都線から千里線に入線し関大前駅にいく電車。阪急梅田駅で著者撮影。
2 2025年度入学者選抜、公募制推薦の結果
① 近畿大学
医学部を除く公募制推薦の受験者数と合格者数(スタンダード型と高得点科目重視型の合算値)
2023 | 2024 | 2025 | 23/22 | 24/23 | 25/24 | |||||
倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 倍率変化 | 倍率変化 | 倍率変化 | |
法 | 5.1 | 1,628 | 450 | 3.6 | 1,843 | 442 | 4.2 | 84% | 70% | 115% |
経済 | 6.8 | 6,590 | 1,121 | 5.9 | 7,618 | 1,079 | 7.1 | 108% | 86% | 120% |
経営 | 7.2 | 7,004 | 1,539 | 4.6 | 9,526 | 1,260 | 7.6 | 92% | 63% | 166% |
理工 | 3.5 | 7,330 | 2,144 | 3.4 | 7,601 | 2,053 | 3.7 | 114% | 97% | 108% |
建築 | 6.5 | 2,147 | 369 | 5.8 | 2,243 | 336 | 6.7 | 101% | 89% | 115% |
薬 | 6.1 | 1,311 | 239 | 5.5 | 1,282 | 220 | 5.8 | 117% | 90% | 106% |
文芸 | 4.7 | 3,514 | 750 | 4.7 | 3,348 | 705 | 4.7 | 85% | 100% | 101% |
総合社会 | 4.7 | 4,918 | 1,049 | 4.7 | 6,028 | 872 | 6.9 | 82% | 99% | 147% |
国際 | 2.2 | 2,380 | 1,249 | 1.9 | 2,750 | 1,341 | 2.1 | 69% | 86% | 108% |
情報 | 17.1 | 3,721 | 255 | 14.6 | 2,817 | 289 | 9.7 | 71% | 85% | 67% |
農 | 2.6 | 4,027 | 1,548 | 2.6 | 4,261 | 1,653 | 2.6 | 120% | 99% | 99% |
生物理工 | 1.8 | 1,917 | 1,422 | 1.3 | 2,125 | 1,484 | 1.4 | 138% | 75% | 106% |
工 | 1.9 | 1,262 | 891 | 1.4 | 1,279 | 832 | 1.5 | 106% | 74% | 109% |
産業理工 | 2.0 | 477 | 287 | 1.7 | 338 | 244 | 1.4 | 104% | 85% | 83% |
近畿大学の公募制推薦は今話題の学力テストのみの「プレ一般選抜」です。
2025年度の医学部を含む総受験者53,773名、合格者は12,868名でした。2024年度は受験者48,961名、合格者は13,364名で、受験者は約5,000人増加に対し合格者は約500人と小幅なので、多くの学部で倍率が上がりました(数字はのべ数)。
理事長が裏金問題で新聞を騒がせても受験生は「近大💛」のようです。
*ちなみに2024年の漢字は「金」で、清水寺で書かれたのは香車の裏に書かれている(敵陣に入ると裏返して金になる)書体です。つまり裏金…。
理系では理工、建築は前年の反動で受験生が増加し、合格者は絞られたので競争が激化しました。情報は倍率を下げましたが人気高止まりです。
理工の内訳では生命科学が相変わらず人気、電気電子は合格者を増やしました。農はマグロで有名な水産が合格者を増やしてやや競争が緩和しました。
オーキャンのポスターは「大阪のユニバと言えば、近大やろ」と煽りますが、生物理工(和歌山)・工(広島)・産業理工(福岡)は低倍率です。
文系は文芸以外は増加傾向で、国際は新型コロナウィルス感染症が話題に上らなくなったせいで復調気配です。
合格者は全体的に絞り気味で一般試験の受験者増を見越しているようです。今回残念だった人はチャレンジしましょう。近畿大学は3月入試にも3教科の学力試験を設していて(他は共通テスト利用や1~2科目入試が多い)良心的です。
② 京都産業大学
総合評価型
受験者8,287人(2024年 6,689人) 合格者 3,148人(2024年 2,992人)
学部 | 2023 | 2024 | 2025 | 23/22 | 24/23 | 25/24 | ||||
倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 倍率変化 | 倍率変化 | 倍率変化 | |
経済 | 3.1 | 1,026 | 432 | 2.4 | 1,176 | 388 | 3.0 | 111% | 77% | 128% |
経営 | 3.5 | 1,077 | 424 | 2.5 | 1,339 | 429 | 3.1 | 107% | 73% | 123% |
法 | 2.5 | 809 | 405 | 2.0 | 866 | 391 | 2.2 | 126% | 79% | 111% |
現代社会 | 3.9 | 1,020 | 368 | 2.8 | 1,316 | 351 | 3.7 | 143% | 71% | 135% |
国際関係 | 2.0 | 293 | 166 | 1.8 | 385 | 180 | 2.1 | 81% | 90% | 121% |
外国語 | 2.0 | 777 | 404 | 1.9 | 904 | 455 | 2.0 | 85% | 97% | 103% |
文化 | 2.2 | 517 | 256 | 2.0 | 700 | 316 | 2.2 | 122% | 93% | 110% |
理 | 2.5 | 359 | 177 | 2.0 | 539 | 220 | 2.5 | 134% | 82% | 121% |
情報理工 | 4.5 | 508 | 177 | 2.9 | 551 | 171 | 3.2 | 216% | 64% | 112% |
生命科学 | 2.0 | 304 | 183 | 1.7 | 511 | 247 | 2.1 | 125% | 81% | 125% |
基礎評価型
受験者8,583人(2024年 4,048人) 合格者1,581人(2024年 643人)
学部 | 2023 | 2024 | 2025 | 23/22 | 24/23 | 25/24 | ||||
倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 倍率変化 | 倍率変化 | 倍率変化 | |
経済 | 9.6 | 622 | 71 | 8.8 | 1263 | 175 | 7.2 | 92% | 91% | 82% |
経営 | 13.1 | 703 | 75 | 9.4 | 1413 | 179 | 7.9 | 168% | 71% | 84% |
法 | 7.1 | 453 | 88 | 5.1 | 947 | 199 | 4.8 | 122% | 72% | 92% |
現代社会 | 11.8 | 567 | 72 | 7.9 | 1392 | 184 | 7.6 | 115% | 67% | 96% |
国際関係 | 5.3 | 158 | 30 | 5.3 | 378 | 102 | 3.7 | 64% | 99% | 70% |
外国語 | 4.8 | 357 | 82 | 4.4 | 865 | 238 | 3.6 | 90% | 91% | 83% |
文化 | 5.2 | 349 | 84 | 4.2 | 736 | 197 | 3.7 | 148% | 79% | 90% |
理 | 7.3 | 223 | 45 | 5.0 | 558 | 108 | 5.2 | 142% | 68% | 104% |
情報理工 | 14.0 | 472 | 49 | 9.6 | 626 | 93 | 6.7 | 167% | 69% | 70% |
生命科学 | 5.3 | 144 | 47 | 3.1 | 405 | 106 | 3.8 | 82% | 58% | 125% |
京都産業大学は文科省が「主体性評価」をマントラのように唱えだす以前から、評定平均値を点数化したり、課外活動や資格を合否ライン上の生徒に加点する「総合評価型」を実施しています。
2024年度入試は前年度の反動で激減、2025年度からは、これまでは一試験日について「総合評価型」と「基礎評価型」(基礎学力テスト勝負)のいずれかを選ぶことになっていたのを両者の併願を可能としました(併願料金5,000円)。
結果を見ると両方式とも受験者は増加、基礎評価型の志願者が倍増したのは総合評価型の生徒が併願したためと考えられます(学力勝負志向の受験者は総合評価型を併願しない?)。
ただし合格者も増えたので倍率は昨年と同程度です。つまり「延べ受験者数」が増えただけで実受験者数(京産💛な人)は例年並みと推察します。
相変らず生命科学部は低倍率です。大学が地域の協力を得て獣医学部の新設に応募したのに「同エリアに獣医学部がないこと」という「後だしじゃんけん」で頓挫、名称を変えて設置された学部です。ぶんぶんは獣医学部応募時の熱のこもったプレゼンに感銘を受けたので応援しています(毎年コピペ)。(´・ω・`)
③ 龍谷大学
2教科方式
2023 | 2024 | 2025 | 23/22 | 24/23 | 25/24 | |||||
倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 倍率変化 | 倍率変化 | 倍率変化 | |
心理 | 6.2 | 2,091 | 324 | 6.5 | 2,002 | 308 | 6.5 | * | 104% | 101% |
文 | 3.5 | 4,590 | 1,055 | 4.4 | 4,815 | 1,198 | 4.0 | 84% | 123% | 92% |
経済 | 5.6 | 3,050 | 567 | 5.4 | 3,525 | 692 | 5.1 | 100% | 97% | 95% |
経営 | 8.9 | 3,268 | 429 | 7.6 | 4,641 | 538 | 8.6 | 104% | 86% | 113% |
法 | 6.2 | 1,626 | 529 | 3.1 | 2,445 | 492 | 5.0 | 151% | 49% | 162% |
政策 | 4.8 | 2,039 | 591 | 3.5 | 2,930 | 538 | 5.4 | 91% | 72% | 158% |
国際 | 4.8 | 2,255 | 692 | 3.3 | 2,924 | 811 | 3.6 | 133% | 67% | 111% |
先進理工 | 2.0 | 2,185 | 1,179 | 1.9 | 2,166 | 1,289 | 1.7 | 96% | 92% | 91% |
社会 | 2.9 | 5,204 | 876 | 5.9 | 5,428 | 992 | 5.5 | 73% | 205% | 92% |
農 | 2.5 | 1,842 | 684 | 2.7 | 1,788 | 625 | 2.9 | 122% | 107% | 106% |
全体の志願者数は増加しています。昨年度減少(増加)したところは増加(減少)という「隔年現象」が見られます。
心理学部は3年目も志願者を集めました。公認心理師受験資格課程(大学院に進む必要あり)が設置されています。ただし心理職は就職するのは極めて狭き門です。
文系は一般を見越して合格者は絞り気味、逆に理系は公募で多めに確保という戦略が見て取れます。龍谷大学から「一般の枠も5割は確保してあります」と聞いたので、今回残念だった人は再チャレンジしてください。
④ 畿央大学
2023 | 2024 | 2025 | 24/23 | 25/24 | |||||
倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 倍率変化 | 倍率変化 | |
理学療法 | 2.5 | 429 | 227 | 1.9 | 358 | 163 | 2.2 | 75% | 116% |
看護 | 3.0 | 586 | 344 | 1.7 | 796 | 229 | 3.5 | 58% | 204% |
栄養 | 2.4 | 464 | 259 | 1.8 | 453 | 277 | 1.6 | 74% | 91% |
環境デ* | 2.5 | 227 | 168 | 1.4 | 261 | 156 | 1.7 | 55% | 124% |
現代教育 | 2.5 | 836 | 582 | 1.4 | 847 | 553 | 1.5 | 58% | 107% |
公募制推薦全体(複数日、複数方式)の結果 *正式名称は人間環境デザイン学科
奈良県にある畿央大学は、桜井女子短期大学から四年制大学に改組し、バブル崩壊後の不況の中で資格に特化した学科を次々と立ち上げ、受験生を集めました。
近鉄五位堂駅(奈良県香芝市 大阪難波から急行で30分)下車徒歩約20分(上り坂)。著者撮影。
2019年度までは公募ではなかなか合格せず、複数日受験に併願オプションをつけても全滅とかありました。このところ志願者が激減し合格しやすくなっています。
関西圏では医療系・教育系の大学の新設や新学科の増設が相次ぎ、「喰い合い」になっています。畿央大学は新興勢力より大阪市内からやや遠いのが難点です。
今年も低倍率ですが、昨年度よりはやや受験生を集める一方で栄養以外は合格者を絞り、倍率は上がっています。
ぶんぶんは畿央大学に進んだ卒業生から「資格特化型のパイオニア」として工夫を凝らした教育内容をしていると聞いていますので、応援しています。
⑤ 看護学科
京都、大阪、奈良の看護系、公募制推薦の受験者と倍率
受験者、合格者とも複数方式(高得点型、総合評価など)を含む延べ数
*:摂南と森ノ宮医療の2025はⅠ期のみの数字。森ノ宮医療2023、2024は総合型の学力重視型のデータ
2023 | 2024 | 2025 | 24/23 | 25/24 | |||||||
倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 合格者 | 倍率 | 受験者 | 倍率 | 受験者 | 倍率 | |
同志社女子 | 4.6 | 431 | 87 | 5.0 | 397 | 79 | 5.0 | 111% | 108% | 92% | 101% |
仏教 | 4.5 | 718 | 148 | 4.9 | 851 | 47 | 18.1 | 105% | 109% | 119% | 373% |
京都橘 | 4.3 | 377 | 118 | 3.2 | 425 | 111 | 3.8 | 93% | 75% | 113% | 120% |
大和 | 2.5 | 622 | 166 | 3.7 | 684 | 116 | 5.9 | 103% | 147% | 110% | 157% |
摂南* | 4.1 | 982 | 364 | 2.7 | 811 | 319 | 2.5 | 82% | 66% | 83% | 94% |
森ノ宮医療* | 7.9 | 546 | 109 | 5.0 | 498 | 90 | 5.5 | 81% | 63% | 91% | 110% |
畿央 | 3.0 | 586 | 344 | 1.7 | 796 | 229 | 3.5 | 85% | 58% | 136% | 204% |
模試動向では看護系は低調という話でしたが、受験者はまずまずで合格者は絞り気味です。佛教の合格者大幅減は何かあったのでしょうか。
私立の四年生看護学部は授業料が高額なので成績上位層は公募で併願を確保して国公立にチャレンジ、がぶんぶんの勤め先では鉄板です。つまり入学しない人も多いので今回残念だった人は一般で頑張りましょう。
他の医療系学科について、鍼灸学校を母体とする医療系総合大学の森ノ宮医療と、畿央のエピゴーネンのひとつで「東の早慶、西の大和をめざす」のCMを流す大和の結果を見たところ、両大学とも作業療法と言語聴覚は倍率低め、理学療法は例年並み、森ノ宮医療の診療放射線は人気です。
参考
まとめ
- 関西中堅私大の公募制はプレ一般入試で人気学部は高倍率、「早く受験を終わらせたい」「科目が少ないから楽」のような邪な気持ちでは合格しない
- 模試の動向通り外国語・国際系が復調、経済・経営系は人気継続、不人気との噂の看護系は公募では昨年並み
- 人気学部は一般での受験者を見越して合格者は絞り気味
- 一般入試は大学間の併願関係と自身の伸びしろを勘案して、チャレンジ・実力相応・安全の三つを無理のない計画で受験する
- 先立つものは学力
私立大学の一般選抜の出願は1月初旬から、共通テスト前後がピークです。受験生は担任と相談し、12月中に受験計画を練って必要な書類を早めに申請しましょう。
パブリックドメインQより
*これはネットの情報です。志望大学のHPで最新の情報を確認してください!