ぶんぶんの進路歳時記

学習方法、進路選択、世界史の話題について綴ります

国公立大学に出願する(4 割増率・辞退率・追加合格2024)

はじめに

 ぶんぶんの知り合いの高校は国公立大学の合格者数を近隣の進学校間で競い合い、共通テストは全員フル受験、推薦・総合型も五月雨式に出願、一般は前期も後期も公立中期も出願、前期に不合格で意中の私立大学に合格しても後期を受験するよう奨められると聞きます。

 私立志向の首都圏の方からは ( ゚д゚)ポカーン かもしれません。

 文科省はただでさえガラパゴスな共通テストに2025年から情報と国語の実用文を追加し、一部国立大学は授業料値上げを企図するなど、「国立離れ」を加速させようと躍起になっている中で苦労様です。

bunbunshinrosaijki.hatenablog.com

*受験生、保護者、教員の怒りの炎を出題者が察知したのか、2025年の共通テストでは国語は実用文以外はセンター試験に先祖返り、情報は激易でしたが、それで負担が減るわけではありません。

 さてほとんどの国公立大学は入学辞退者に備えて割り増し合格者を出し、辞退者が多ければ追加合格を出し、一部の大学では二次募集も行なわれます。

 今回は国立大学が公表している入試統計をもとに、『学研・進学情報』2025年度冬号の記事を著作権の範囲内で引用し(営業さんの許可は確認済み)、国立大学の割増率・辞退率・追加合格について考察します。

 数値の間違いがあればごめんなさい。老眼なもので。🔍

  会員になれば元記事を読むことができます。

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目次

 

1 割増率

割増率の高い大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
北見工業大 276 547 98.2% 0 227 41.5%
室蘭工業大 330 543 64.5% - 174 32.0%
琉球 1,153 1,476 28.0% - 181 12.3%
愛知教育大 599 754 25.9% 0 35 4.6%
徳島大 870 1,092 25.5% * 145 13.3%
横浜国立大 1,346 1,686 25.3% - 241 14.3%
兵庫教育大 80 100 25.0% - 8 8.0%
滋賀大 550 678 23.3% - 93 13.7%
和歌山大 705 869 23.3% 1 140 16.1%
山梨大 588 724 23.1% 19 74 10.2%
上越教育大 110 135 22.7% - 16 11.9%
埼玉大 1,371 1,678 22.4% 15 231 13.8%

参考 2023年度

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
室蘭工業大 330 571 73.0% - 229 40.1%
北見工業大 286 491 71.7% 0 187 38.1%
滋賀大 550 722 31.3% - 114 15.8%
茨城大 1,278 1,630 27.5% ★8
(8)
280 17.2%
奈良教育大 215 272 26.5% - 25 9.2%
横浜国立大 1,347 1,678 24.6% - 254 15.1%
豊橋技術科学大 45 56 24.4% - 3 5.4%
福島大 655 812 24.0% - 90 11.1%
愛知教育大 599 741 23.7% - 35 4.7%
和歌山大 705 870 23.4% - 130 14.9%
宇都宮大 710 876 23.4% 1 69 7.9%
徳島大 870 1,072 23.2% * 135 12.6%

追加合格の欄の★は追加合格者数(*は最終合格者数に追加合格者数を含む大学)、下段の( )が二次募集での合格者数で上段の内数。ーは記載なし。以下同じ。

 毎年北見工業大学室蘭工業大学が割増率、辞退率のツートップです。北見工業大学は北海道の自然を活かした研究内容が興味深いです。

 ウィキペディアパブリックドメインの正門前の写真がありました。

 HP 動画が増えました。

www.kitami-it.ac.jp

 2大学以外では、受験生が合格しても私立に手続きする大都市圏の大学、さらに地方国立大学が続きます。教員養成は定員が少ないので多少の変動で上下します。

 これら大学は業者の合否予想システムでボーダーラインよりやや下でもチャンスがあるので、判定システムとにらめっこする暇があったら勉強です。

shigureni free illust より

www.shigureni.com

2 辞退率

(1) 辞退率の高い・辞退者の多い大学

辞退率の高い大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
北見工業大 276 547 98.2% 0 227 41.5%
室蘭工業大 330 543 64.5% - 174 32.0%
和歌山大 705 869 23.3% 1 140 16.1%
宮崎大 800 962 20.3% ★-
(4)
144 15.0%
茨城大 1,309 1,585 21.1% - 227 14.3%
横浜国立大 1,346 1,686 25.3% - 241 14.3%
埼玉大 1,371 1,678 22.4% 15 231 13.8%
滋賀大 550 678 23.3% - 93 13.7%
徳島大 870 1,092 25.5% * 145 13.3%
鳥取 896 1,064 18.8% - 134 12.6%
琉球 1,153 1,476 28.0% - 181 12.3%

辞退のあった学部学科

大学名 募集人員 最終合格者数 入学辞退者数 前期(学部・人数) 後期(学部・人数)
北見工業大 276 547 227 工135 工92
室蘭工業大 330 543 174 理工24 理工150
和歌山大 705 869 140 教育6,経済27,システム工18,観光10,社会インフォマ4 教育5,経済26,システム工44
宮崎大 800 962 144 教育3,医(医)3,医(看護)2,工29,農21,地域資源創成5 教育1,医(医)1,医(看護)4,工42,農29,地域資源創成4
茨城大 1,309 1,585 227 人文社会科学37,教育6,理13,工30,農14,地域未来2 人文社会科学50,教育8,理16,工46,農4,地域未来1
横浜国立大 1,346 1,686 241 教育7,経済27,経営51,理工23,都市科学8 経済30,経営11,理工73,都市科学11
埼玉大* 1,371 1,678 231 教養25,経済52,教育32,理41,工81
滋賀大 550 678 93 教育13,経済25,データサイエンス3 教育6,経済40,データサイエンス6
徳島大 870 1,092 145 総合科学12,医(医)1,医(医科栄養・保健)8,歯2,薬2,理工44.生物資源産業1 総合科学5,医(保健)5,歯3,薬9,理工45.生物資源産業8
鳥取 896 1,064 134 地域9,医(生命科学)4,医(保健)8,工40,農12 地域7,医医(生命科学)3,医(保健)4,工46,農1
琉球 1,153 1,476 181 人文社会7,国際地域創造14,教育4,理20,医(医)1,医(保健)2,工34,農11 人文社会6,国際地域創造7,理32,医(医)5,医(保健)4,工31,農3

*前期後期を合わせた数

辞退者数の多い大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
横浜国立大 1,346 1,686 25.3% - 241 14.3%
埼玉大 1,371 1,678 22.4% 15 231 13.8%
茨城大 1,309 1,585 21.1% - 227 14.3%
北見工業大 276 547 98.2% 0 227 41.5%
山口大 1,489 1,729 16.1% * 197 11.4%
新潟大 1,631 1,888 15.8% 49 194 10.3%
静岡大 1,535 1,804 17.5% ★*
(16)
192 10.6%
信州大 1,608 1,824 13.4% 13 188 10.3%
琉球 1,153 1,476 28.0% - 181 12.3%
室蘭工業大 330 543 64.5% - 174 32.0%
千葉大 2,069 2,382 15.1% * 171 7.2%
富山大 1,434 1,683 17.4% * 168 10.0%
徳島大 870 1,092 25.5% * 145 13.3%

参考 2023年度 辞退率の高い大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
室蘭工業大 330 571 73.0% - 229 40.1%
北見工業大 286 491 71.7% 0 187 38.1%
茨城大 1,278 1,630 27.5% ★8
(8)
280 17.2%
滋賀大 550 722 31.3% - 114 15.8%
鳥取 906 1,098 21.2% 5 171 15.6%
横浜国立大 1,347 1,678 24.6% - 254 15.1%
和歌山大 705 870 23.4% - 130 14.9%
宮崎大 815 983 20.6% - 145 14.8%
佐賀大 936 1,140 21.8% - 157 13.8%
埼玉大 1,370 1,593 16.3% 18 204 12.8%
徳島大 870 1,072 23.2% * 135 12.6%
富山大 1,411 1,669 18.3% ★27
(6)
201 12.0%

 水増し率と同じ顔ぶれです。大都市圏近郊の大学では経済学部の辞退者が目立ちます。就職を考えれば都心の有名私立は魅力的です。

 地方国立大学の理系は「国立至上主義」高校のターゲットで、受験生は教員に強く指導されて受験し、合格しても私立に進学または浪人することがあります。こうした高校では「国公立合格者数>進学者数」はあるあるです。

 この指導のため昨年度定員スカスカの大学に受験生が殺到するという「隔年現象」が地方国立には発生しやすいです。

 ぶんぶんの高校は「出願すればそこが第一志望」という指導を徹底しているので、国立に合格した人はほぼ手続し、楽しく大学生活を送っています。

パブリックドメインQより

(2) 辞退率の低い大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
京都大 2,656 2,701 1.7% 2 7 0.3%
東京大 2,960 2,993 1.1% - 12 0.4%
東京藝術大 471 469 -0.4% - 2 0.4%
東京工業大 892 931 4.4% - 10 1.1%
一橋大 880 955 8.5% - 14 1.5%
名古屋大 1,736 1,782 2.6% - 28 1.6%
大阪大 2,874 3,006 4.6% 5 52 1.7%
岡山大 1,495 1,648 10.2% ★7
(5)
30 1.8%
豊橋技術科学大 45 50 11.1% - 1 2.0%

参考 2023年度

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
京都大 2,660 2,709 1.8% 0 8 0.3%
東京大 2,960 2,997 1.3% - 15 0.5%
東京藝術大 471 470 -0.2% - 3 0.6%
一橋大 880 945 7.4% - 9 1.0%
鹿屋体育大 85 99 16.5% 0 1 1.0%
東京工業大 930 966 3.9% - 12 1.2%
大阪大 2,878 3,018 4.9% 2 42 1.4%
岡山大 1,467 1,664 13.4% 2 30 1.8%
名古屋大 1,736 1,781 2.6% 2 39 2.2%
宮城教育大 244 271 11.1% - 6 2.2%

 旧帝大+αで前期試験のみのところと、最最難関の東京藝術大学は水増し率も辞退率も低いです。後期を廃止した岡山大学は効果てきめんです。

(3) 考察…国立大学の人気回復?

 2024年は辞退者は前年から181名減少しました。81大学のうち辞退者が増えた大学、減った大学とも38大学です。

 旧課程最後の入試とはいえ私立大学の定員厳格化が緩和され、その上共通テストが易化して持ち点の多い生徒が増えたため、予備校の分析通り受験生が第一志望にチャレンジ(だめなら私立)したことが理由と考えます。

 では国立大学の人気が回復したのかというと、そうとも言い切れません。

国立大学(前期・後期)の志願者数と辞退者数(筑波技術大学を含む)

入学年度 志願者 辞退者
2019 330,153 6,881
2020 307,192 7,703
2021 295,931 7,991
2022 302,953 7,329
2023 298,305 6,785
2024 299,715 6,604

カテゴリー別の定員・志願者数

  2022年度 2023年度 2024年度 増減
定員 志願者 定員 志願者 定員 志願者 23-22 24-23
難関 20,670 69,644 20,637 69,656 20,675 70,549 12 893
地方 42,474 176,698 42,330 171,147 42,302 172,054 -5,551 907
560 2,463 550 3,238 545 2,752 775 -486
12,895 54,148 12,810 54,264 12,817 54,360 116 96
合 計 76,599 302,953 76,327 298,305 76,339 299,715 -4,648 1,410

難関:旧帝大+東京工業、一橋、神戸

地方:旧帝大以外で都道府県・県庁所在地の名前を持つ国立大学

医:単科の医科大学

他:それ以外(医科大以外の単科(教育、工業が多い)・女子大・筑波)

 2023年度の志願者が前年度より4,648名と減少しているのは地方国立大学の大幅減の影響で、2024年度は反動で増えたものの2022年の水準には戻っていません。

 一方旧帝大など難関は増加、医学科以外の単科大学も堅調です。「国立大学の人気二極化が進んでいる」と言わざるを得ません。

 共通テストが成績中位層にとって「罰ゲーム」化しつつあり、そこがボリュームゾーンの地方国立大学は正念場です。ただし辞退者数は23年-22年が-451名、24年ー23年が -145名と減っているので、「是が非でも地元国立」な人は踏ん張りどころです。

(4) 前期で定員割れ?

 2024年度前期入試で定員割れした大学・学部・学科・専攻

  • 北海道教育大札幌校(特別支援、図画工作・美術)
  • 旭川校(美術)
  • 岩手大(理工ーマテリアル、システム創成工ー電気電子通信)
  • 山梨大(工ークリーンエネルギー化学)
  • 滋賀大(教育ー実技型美術)
  • 奈良教育大学(教育ー中等音楽)
  • 高知大(教育科学ー技術、農林海洋科学ー農林資源科学農芸化学
  • 福岡教育大学(教育ー中等美術)
  • 大分大(福祉健康科学ー社会福祉実践)
  • 鹿児島大学(教育ー中等家政)

 教員養成系の実習教科は適性があるので定員割れはやむなしです。

 地方国立大学は先述の「隔年現象」で突然の受験者減に見舞われることがあります。「受験は情報戦」と業者からの情報集めに奔走する「相場師」のような教員を見かけますが、そんなことより(『科捜研の女』の榊マリコ風に)生徒の実力を押し上げることに心血を注ぐべきです。

教員養成系の状況

bunbunshinrosaijki.hatenablog.com

3 追加合格  

(1) 追加合格の多い大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
新潟大 1,631 1,888 15.8% 49 194 10.3%
筑波大 1,475 1,575 6.8% 45 86 5.5%
北海道大 2,369 2,610 10.2% 32 132 5.1%
高知大 710 828 16.6% ★28
(23)
78 9.4%
広島大 1,969 2,196 11.5% 24 114 5.2%
山梨大 588 724 23.1% 19 74 10.2%
静岡大 1,535 1,804 17.5% ★*
(16)
192 10.6%
京都工芸繊維大 408 475 16.4% 16 50 10.5%
埼玉大 1,371 1,678 22.4% 15 231 13.8%
大分大 832 978 17.5% ★13
(11)
109 11.1%
信州大 1,608 1,824 13.4% 13 188 10.3%
鹿児島大 1,462 1,670 14.2% 10 142 8.5%

参考 2023年度

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
筑波大 1,475 1,606 8.9% 64 104 6.5%
新潟大 1,631 1,862 14.2% 58 193 10.4%
北海道大 2,319 2,545 9.7% 24 116 4.6%
愛媛大 1,236 1,447 17.1% ★24
(2)
134 9.3%
富山大 1,411 1,669 18.3% ★27
(6)
201 12.0%
埼玉大 1,370 1,593 16.3% 18 204 12.8%
金沢大 1,537 1,699 10.5% 15 83 4.9%
信州大 1,639 1,849 12.8% 15 175 9.5%
鹿児島大 1,506 1,726 14.6% 15 138 8.0%

★は追加合格の総数で( )内は2次募集の合格者で内数。

 筑波、新潟、信州は例年水増し合格は少ないかわりに追加合格を出す戦術です。プライドでしょう。埼玉は2024年度は水増しが多いのに追加合格も出しています。

  追加合格の有無は各大学のHPに告知されます。3月26日以降は携帯電話を肌身離さず持ち歩きましょう。すでに他の国公立大学に手続きしている人、当該大学を前期や後期で振った人は対象外です。

 すでに私立に二次手続き(授業料その他)している場合、返還手続きをすれば入学金以外は戻ってきますが、先に国立に振り込むお金が必要になります。

  「きたっ!」と思ったら充電切れ…。

 

 

4 第二次募集 

二次募集を実施した大学

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
北海道教育大 927 1,041 12.3% ★-
(2)
59 5.7%
静岡大 1,535 1,804 17.5% ★*
(16)
192 10.6%
岡山大 1,495 1,648 10.2% ★7
(5)
30 1.8%
高知大 710 828 16.6% ★28
(23)
78 9.4%
大分大 832 978 17.5% ★13
(11)
109 11.1%
宮崎大 800 962 20.3% ★-
(4)
144 15.0%

参考 2023年度

大学名 募集人員 最終合格者数 合格者割増率 追加合格者数 入学辞退者数 入学辞退率
北海道教育大 923 1,027 11.3% ★-
(6)
84 8.2%
山形大 1,160 1,339 15.4% ★66
(62)
127 9.5%
茨城大 1,278 1,630 27.5% ★8
(8)
280 17.2%
富山大 1,411 1,669 18.3% ★27
(6)
201 12.0%
福井大 675 762 12.9% ★29
(18)
71 9.3%
島根大 774 896 15.8% ★14
(9)
74 8.3%
愛媛大 1,236 1,447 17.1% ★24
(2)
134 9.3%
長崎大 1,240 1,424 14.8% ★12
(7)
109 7.7%

★は追加合格の合計 カッコ内が2次募集での合格者で内数。ーは追加合格の記載なし。

   追加合格を含めてもなお定員が埋まらない大学は、後期の手続き後に欠員補充のための第二次募集が発表されます。ただし受験生の希望学部があることは稀、たまたまあっても共通テストでの合否判定なので持ち点が低くて全滅した人はノーチャンスです。

 なお願書は大学へ持ち込みです。本気度が試されます。

 出願には共通テスト成績請求票の二次募集用が必要です。怒りに任せて受験票や成績請求票を捨てたりしませんよね?

まとめ

  • 国立大学は辞退者を見越して多めに合格を出す
  • 水増しは少な目で追加合格で定員を埋める大学もある
  • 首都圏は私立大学志向で国立大学は準難関さえ「すべり止め」扱い
  • 地方国立大学は辞退者が多く合格者の割増率が高い。また「隔年現象」で入試が荒れることもしばしば
  • 第一志望者で占められる大学は辞退が少なく水増しも追加合格も見込めない
  • 2025年度の共通テストから負担が激増し、地方国立大学は受難の時代か

おわりに

 「合格して辞退するつもりなら最初から受験しないで私に席を譲ってよ!」と思いますが、「できる人は総取り、できない人は全滅」が受験の世界の掟です。私たちはそういうシビアな世界にいるのです。

 勝ち抜くためには勉強しかありません。最後まで気持ちを切らさず受験し、運が巡ってきたらつかみましょう。チャンスの女神は前髪しかありません