大阪大学名誉教授の森安先生のおすすめで、大阪市の中之島にある大阪市立東洋陶磁美術館の「唐代胡人俑展」を鑑賞しました。
会場に行くと、今回は「写真OK」というありがたいお話で、念のため受付の人に「ブログに載せていいですか」とお願いして、展覧会を紹介(宣伝)させていただきます。
今回の展示は2001年に甘粛省慶城県(黄河がぐぐっと北へ蛇行する中側)で発見された唐の将軍である穆秦の墓(730年)から出土した、彩色鮮やかで写実的な造形の副葬品の胡人俑(西域の人をかたどった陶器の人形)の展示です。
「胡人」とは中央アジアを拠点にしたソグド人をはじめとした人々のことです。
ソグド人はソグディアナに住むイラン系の人々で、商業活動に従事し遊牧民国家と共生関係を持っていました。彼らは唐にゾロアスター教やマニ教、ポロ競技などイランの文化を伝え、またソグド文字は突厥文字やウイグル文字の元になりました。
ジャケットの中から赤い服がのぞいています。おしゃれです。
ソグド人と突厥の血を引く安禄山はこんな感じの体型だったらしいです。髭がしゃくれています。
おおっ! ヒョウ柄のパンツ。大阪のミドルレディもびっくりです。
ダイナミックなポーズは、どうも馬やらくだを引いている仕草のようです。フェルトの帽子はソグド人のファッションです。
これは当時流行した「コンビ漫才」の相方だそうで、宦官の形態模写らしいです。そういえば世界史の資料集に出てくる宦官の写真に似ています。
こちらは女性像。腕のしなり方といい、胸元を大胆に開けた服といい(下着をチラ見せしている人形もいます)、なかなかセクシーです。
いやいや、お嬢さんもなかなか魅力的です。
「旦那様が亡くなった~ウワアアアァァァァーン」。副葬品の中に必ずあるそうです。韓国のお葬式にもこういう人いますよね。
同時開催の「今を表現する人間像」も衝撃的です。
唐代のソグド人たちの生き生きとした様子が伝わるよい展覧会でした。
会期は3月25日(日)まで。まだの人はお早めに。