はじめに
2024年、新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
渡り鳥の季節がやってきました。奈良県の平城宮跡の近くにある水上池はぶんぶんお気に入りの観察ポイントのひとつです。
場所 open street mapより
水上池に飛来する野鳥たちは暗黙の了解で種類ごとに棲み分けしています。2024年最初の更新では水上池の見どころをレポートします。
出発点は南西の釣り堀跡、時計回りに散策しました。
池に行く途中の植え込みでここを縄張りとするモズがお出迎え。
前回
bunbunshinrosaijki.hatenablog.com
目次
1 南西エリア
出発点の南西エリアは閉鎖された釣り堀でコガモのエリアです。メスの周りをオスがなにやらグルグル回っています。アピール合戦?
釣り堀はネットがあって、潜水ができるミコアイサやカイツブリも訪れます。
閲覧注意。ネットが水面に反射して目がチカチカします。(*_*)
池を半分に割る堤防は立ち入り禁止です(釣り客がいた気がしたけどたぶん見間違い)。堤防の手前に構造物の残骸があり、カワウのエリアです。去年は巨大な巣があったのですが今回はありませんでした。繁殖モード(顔の毛が白い)の個体もいます。
2 北西エリア
オオバン、オナガガモ、マガモ、カンムリカイツブリが観察できます。このエリアは池の周囲に障害物がありません。そのためか餌付けをしている人がいるみたいで、野鳥と人間の距離感がバグっています。
オオバン 近すぎ
オナガガモメス。近すぎるって。
この池に住みついているコブハクチョウも近すぎ
環境省 鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針
https://www.env.go.jp/nature/choju/plan/pdf/plan1-1b-H29.pdf
7 鳥獣への安易な餌付けの防止
鳥獣への安易な餌付けは、人の与える食物への依存や人馴れが進むこと等による人身被害及び農作物被害、個体間の接触が進むことによる感染症の拡大を招くとともに、餌付けを行った者による感染症の伝播等の誘因となり、生態系や鳥獣の保護及び管理への影響を生じさせるおそれがある。
ここに来るのは野鳥が好きな人ばかりとはいえ、野鳥が人間の餌やりに依存すると外敵に対する警戒心が薄れるので、結果的に野鳥のためにならないです。
はるか遠くにオシドリ発見。天気が悪いし高倍率コンデジではきれいに撮影できませんが、これぐらいの距離感がバードウォッチングの本来の姿。
去年撮った、池の真ん中まで出撃してきた様子。
3 北~北東~東エリア
北エリアは雑木林が邪魔で見学には適していません。東北エリアの隙間からマガモを観察することができます。東エリアへは道路がつながっていないので、古墳の横の道から南エリアに出て北上します。ここにもマガモがたくさんいます。
北~東北エリアの雑木林では小型の野鳥が観察できます。
アトリ
アオジ。警戒心が強くいつもは藪に隠れていますが、この日はよほど落ち葉の下のものが気になるのか、何人かの野鳥好きにパシャパシャ撮られているのも意に介さず何かを探していました。さすがに犬の散歩が来たら逃げました。🐕
4 南エリア
フェンスがあり木も生えていますが見通しがよく観察に適しています。ただし車がバンバン来るので注意。
カイツブリ、オオバン、ミコアイサなど潜水を得意とする水鳥が観察できます。マガモは東エリアから、キンクロハジロは隣の古墳の池から出張してきます。
去年の写真
ここの主はハシビロガモです。波紋を起こしてプランクトンをすくい取ろうとしていますが、この日の個体は隊列が整いません。ラインハルト様に(以下略)。
5 古墳の池
水上池の東に古墳の堀池があります。ここにはホシハジロがいるのですが、この日は空振り。去年の写真。水の色が緑がかっています。
車を出して航空自衛隊の東側にある古墳の堀池に行きました。この日の水上池にはメスのミコアイサしかいませんでしたが、オスはこちらで話し合い中でした。
こちらは駐車スペースがないため、航空自衛隊の正門前を何度も右折し、時々車を止めてカメラを出していたので、ヤバい人に思われたかもしれません。(´・ω・`)
観察中に突然カワセミ出現。
おわりに
野鳥観察は情報を駆使して待ち構えてもお目当ての野鳥に出会えないことの方が多いですが、突然の予期せぬ巡り会いがあります。そこがいいところです。
この日はチョウゲンボウにも遭遇しました。
野鳥とは適度な緊張感と距離感を保って偶然の出会いを楽しみたいものです。