ぶんぶんの進路歳時記

学習方法、進路選択、世界史の話題について綴ります

大学進学にかかるお金について考える(受験料、手続き、新生活)

 私の子どもは今年めでたく通学可能かつ自分が勉強したいことができる国公立大学に合格しました。

 

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*いらすとやさん、いつも助かります。


 景気が回復傾向と言われ、関東私大および文系の人気も回復傾向ですが、私の県全体は歳入減と歳出増(あのイベントが原因?)のようで、その恩恵に預かるのはまだ先、したがって我が家の財布はピンチです(笑)。

 私の高校でも三者面談で「通える国立じゃないと無理」と訴える保護者は相変わらず多いです。学費をなるべく安く抑えたいのは当然です。

 ところが通える国公立大学に合格しても、実はかなりの出費です。

 本日は大学受験と合格後にどれだけお金がかかるかについて、我が家の「通える国公立大学現役合格大作戦」(笑)を実例に考えます。

 

*「大学合格まで」だと高校の費用(授業料は国庫からの助成があるのでそれ以外のPTA会費や模試代金など)や塾などの費用もありますが、今回は省きます。

 

 

1 受験にかかる費用

 

受験料 入学金 追記4/6 郵送代も入れました

 

項目

料金

個数

合計

1

センター試験

 18,000

1

 18,000

2

私立一般

 35,000

2

 70,000

3

私立センター出願

 15,000

1

 15,000

4

国公立個別試験

  30,000

2

 60,000

5

願書郵送(簡易書留速達)

      710

4

   2,840

6

私立一次手続き

200,000

1

200,000

7

国公立入学金

380,000

1

380,000

 

小計

 

 

745,840

 

 私立は腕試しを兼ねて、家から最も近い関西私学四強のひとつの全学と個別を日帰りで受験し、センター出願はマークミスチェックに科目数の多い方式で出願しました。

 国公立大学の前期はガチガチのA判定でしたが、何か起こるかわからないので私立に一次手続きのお金を入れました。保険20万円は大きいです(泣)。浪人可能なら(大学一年分の資金は覚悟)払わなくてもいいです。

 

*発展 国公立大学の入学金は、公立大学だとその住民は安くなります。税金が大学に投入されているから当然です。逆に県外の生徒は割高になる傾向があります。

 

 

宿泊・交通費(交通費の料金は往復の概算) 

 

項目

料金

個数

合計

1

センター試験

  2,000

2

  4,000

2

私立一般

  2,000

2

  4,000

3

国公立一般

  3,000

2

  6,000

4

国公立宿泊

16,400

1

16,400

 

小計

 

 

30,400

 

 私立はすべて日帰りでしたが、国公立大学はいくら通学可能圏内でもさすがに前泊です。付き添いましたので交通費は倍、宿はツインの料金です。

 受験する可能性のある大学の所在地の宿を何軒か半年前に予約しましたが、それでもめぼしいところはすでに満室でした。出願した後に不要な宿をキャンセルし、前期合格の後に後期の宿もキャンセルしました。

 我が家は通学可能圏内の大学ばかり受験したので電車代も安くて済みましたが、併願校も前泊が必要なエリアの家庭なら、宿泊も連泊、交通費も新幹線や飛行機が加わると目眩を催すような出費になります。

 

*発展 国立至上主義高校の先生は大都市圏以外の国公立大学が大好きで熱心に勧めてくれますし、さらに「大阪や名古屋で受験できる」と親切に教えてくれますが、それでも宿泊費や交通費は相当額かかります。

 

 

2 入学式までにかかる費用

 

 

項目

料金

個数

合計

1

生協加入費

  30,000

1

  30,000

2

学部の校友会(4年間)

  20,000

1

  20,000

3

学部の新歓合宿

    9,000

1

    9,000

4

教科書代

  30,000

1

  30,000

4

スーツ等新入生グッズ

100,000

1

100,000

6

定期代(まず1ヶ月)

  16,000

1

  16,000

 

小計

 

 

205,000

 

 合格者説明会に行くと、大学、学部、生協その他から怒濤の勧誘の嵐です!

 

 まず生協ですが、大学生協本体には加入した方がいいです。学食および購買での割引が受けられます。また加入費は「出資金」なので卒業時に返してもらえます。

 生協で勧められるのが学生の総合共済です。病気やけがの保障、他人にけがを負わせた場合(通学中に自転車で衝突するとか)の賠償などがついてきます。

 次はパソコン、電子辞書、プリンターなど新入生グッズを「大学生向け」「生協価格ならお得」と勧められます。さらにパソコン講座や英語の資格試験対策講座、入学と卒業のアルバムなどもガンガン営業されます。

 新たに購入が必要な場合もありますが、今入っている保険や持っている情報家電で事足りることもあります。例えば高校生向けの電子辞書でも追加のカードで第二外国語に対応する機種もあります。

 また指定の語学の授業以外に会話力アップを目的とする授業もあります(卒業単位にはならない場合有り)。まずは授業を取って、それで物足りない人は「ダブルスクール」を考えればいいと思います。

 

 「ミールカード」も勧められました。これは「生協食堂年間利用定期券」です。前払い方式で1年間、1日の利用上限額まで生協食堂を自由に利用できます。手持ちのお金を気にせず、また自分が何を食べたかも記録される(保護者も見ることができる)のでバランス良く食べることができます。

 ただし約10万円しますし、1日の利用上限額は次の日に繰り越すことができないので、大学近くで下宿し、毎日のように学食を利用する学生にはいい話といえます。


 次に大学からは「同窓会費」と「教育後援会費」の案内がありました。前者は4年間で30,000円、後者は半期8,000円×2×4年で64,000円でした。

 教育後援会費は体育会やサークル活動への助成、資格取得、就活、留学への補助などに使われるそうです。高校のPTA会費と同じ目的です。

 またこれに加入すると「学研災」といって実験やフィールドワークの際の事故に対する補償もつきます(高校にも似た保険あり)。「理系学部や文学部は是非加入を」と言われました(すでに同様の保険に入っていれば良いそうです)。

 

追記 4/7

大学祭実行委員会から、新入生歓迎の学祭をするからと協賛金5000円をお願いされたそうです。別に新入生が頼んでしてもらっている訳ではないとも思いますが…。


 結局我が家は生協と学部の校友会(職場見学などの費用になる)に加入して、保険や情報家電はすでに加入しているものや家にあるものを流用することにしました。

 

 それでも費用がかさむのは衣装代です。高校のように毎日学生服(これも結構高額)とはいきません。

 特にスーツです。「格安スーツ」もありますが、入学式から就活その他多用途で長く使えるスーツ類は一式揃えました(時々私も借りることに(笑)。バーターで礼服はお下がり)。他にも通学用の服、鞄、靴など、それぞれは高額ではないにしろトータルでは結構な出費になります。

 

 

 このように「ケチケチ大作戦」を遂行した我が家でも、すでに約100万円使ってしまいました!(頑張ればもう少し節約できたかも)。さらに授業料(半期25万円)を払わなければなりません。

 担任に勧められるまま遠方の大学に合格していたらさらに下宿代、生活グッズ、仕送りと今頃どうなっていたことやら。

 さらに下の子もいるので奨学金、教育ローンも視野に入れないと。先行き不安です(トホホ)。

 

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まとめ

 

  • 大学進学は高価な「未来への投資」という「買い物」です。
  • しっかり勉強して希望の大学に行くのが最も費用対効果が高いです。
  • 大学受験の際に費用がかなりかかるので覚悟しましょう。
  • 合格が決まった後にもかなり出費がありますが、よく判断した上で必要なものは揃えましょう。
  • ご家庭の居住地域、収入に応じて学資保険、貯金、奨学金、教育ローンなど、早めから対策をしましょう。