ぶんぶんの進路歳時記

学習方法、進路選択、世界史の話題について綴ります

参議院選挙 期日前投票に行ってきた

目次

 

1 期日前投票

 2022年7月10日(日)は第26回参議院議員通常選挙の投票日ですが、ぶんぶんはその日に外せない用事があるので、期日前投票に行ってきました。

 写真はイメージです。

 投票所入場券の裏面に「期日前投票宣誓書」があり、期日前投票をする場合は理由欄に〇をつけて、本人確認のために名前と生年月日と住所を書くようになっています。

 必要事項を記入して受付に手渡すと、係の人が選挙の台帳とぶんぶんが書いたものを照合していました。ぶんぶんはせっかく本人確認用に免許書や保険証を持ってきたのに見せる必要はありませんでした。

 それだとあんなことやこんなことがで(以下略)(*゚ー゚)~~~~Ю)゚O゚)ロケットパ~ンチ!

 

2 いまさら聞けない衆議院参議院の違い

① 参議院良識の府

 国会には衆議院参議院があり、衆議院は定数465人で任期4年ですが、任期の途中で解散されることもあります。一方参議院の定数は現在248人、任期6年で解散はなく、3年ごとに半数を選ぶ選挙が行われます。

 衆議院参議院より任期が短く解散があるため国民の考えを反映しやすいとされ、国の予算の先議権、予算の決定や首相選びで両院の意見が異なるときは衆議院の議決を優先する、いわゆる「衆議院の優越」が憲法で規定されています。

 じゃあ参議院の存在価値はというと、任期が長く解散がないため、長期的視点で議論する「良識の府」だ、という説があります。しかし実際には参議院議員は政党に所属(または会派を形成)しているので、通常は衆議院と同じ行動をとります。

 一時期野党が参議院で大勝して衆議院参議院で多数会派が違うことがありました。新聞はこれを「ねじれ」と呼びましたが、むしろその状態の方が「良識の府」の効力を発揮できそうな気もします。

② 地方選挙区と比例代表制

 改選124議席のうち選挙区は74名、比例区は50名の参議院議員を選出します。

 地方選挙区のうち複数選挙区は、東京(6)、埼玉、神奈川、愛知、大阪(4)、北海道、千葉、兵庫、福岡(3)、茨城、静岡、京都、広島(2)が複数区で、他は1人区(「鳥取+島根」「徳島+高知」は合区)です。

 保守色が強い1人区は政府与党の「金城湯池」ですが、かつて参議院与野党が逆転したのはそこでの勝利が原因です。

 一方比例区では有権者は投票用紙に党名または候補者名を書きます。政党名と候補者名の合計で各党の議席数を決め、次に個人名が多い順に当選者が決まる「非拘束名簿式比例代表制」という仕組みです。

*前回から個人の得票に関係なく優先的に当選できる「特定枠」が設けられました。

 選挙公報で一目瞭然ですが、業界団体や労働組合の組織内候補が並んでいます。建設業の窓やクリニックや薬局の待合にそれっぽいポスターが貼ってあります。

 どこの業界も経済悪化の折、「自分のところだけは守ってもらおう」と必死なのかもしれません。

*なお他人の投票に干渉するのは公職選挙法の定める「投票干渉罪」です。日本国憲法は選挙における「投票の秘密」を保障しているので、「入れました💛」と言って違う候補に入れても無問題です。「ちゃんと〇〇に投票したか写メ取ってこい」と言われたら選挙管理委員会に訴えましょう。

ウィリアム・ホガース『選挙』ウィキメディアコモンズ パブリックドメインの画像。18世紀のイギリスは口頭で投票、しかも投票する候補者のブース(青がトーリ、オレンジがホイッグ)でなのでバレバレです。19世紀のチャーチスト運動では「秘密投票」が要求されました。

 次に目につくのは元アイドルやタレント候補です。前の職業が何であろうが政治に目覚め、必要な勉強をして政界を目指すのは個人の自由です。政党は「浮動票集め」を期待しているのでしょうが。

 「良識の府」はどこへやらという印象です。

 

3 選挙は権利

www.soumu.go.jp

上記リンクのスクリーンショット

参考 衆議院議員総選挙 参議院よりやや高い

同じく総務省より

 有権者の数は1億543万人(2022年調べ)、5000万人以上が投票しない計算です。投票率が低ければ組織票の候補者が有利です。棄権は有権者の自由ですが、気に入った人がいなければ気に入らない人を落とすために投票権を行使するのも有権者の自由です。

 基本的人権は口を開けて待っていれば誰かが保障してくれるものではありません。過去の先輩が血を流してまでも勝ち取った権利です。油断すれば権力者は私たちの権利を取り上げようとしてくると思うべきです。

 日本国憲法は、基本的人権は不断の努力で将来に伝えるものだ(=油断しているとなくなる)と教えています。投票に行くことは自分たちの人権を守る手段です。明日は投票日です。