ぶんぶんの進路歳時記

学習方法、進路選択、世界史の話題について綴ります

特別展鳥@名古屋市科学館

 先日ぶんぶんは名古屋市科学館で開催中の「特別展鳥~ゲノム解析から解き明かす新しい鳥類の系譜~」に行ってきました。今回はその様子を展示物の写真を交えて(撮影、SNSへのアップOK)レポートし、鳥の秘密に迫りたいと思います。

公式

toriten.exhn.jp

目次

 

1 場所

open street map


大きな地図を表示

 名古屋駅から地下鉄東山線伏見駅下車、白川公園内にあります。公園内には名古屋市美術館もあり、市民の憩いと教養の場所です。

 エントランスの看板。人気者のシマエナガはピンです。

2 展示のみどころ

(1) 鳥って何?

 最初の展示は鳥類の進化の歴史です。

 鳥類は多くの情報を視覚で捉え、異性の気を引くためオスは色鮮やかに着飾ります。夫婦で子育てをする場合が多いです。

 鳥の骨は飛ぶために軽くかつ強度の高い構造をしています。外部の緻密な部分が薄く、中が空洞になっていて、強度を上げるため支柱が備わっています。一方ペンギンのような潜水をする鳥は骨の内部まで詰まっています。バラスト替わり?

 さらに鳥は哺乳類と同じ肺呼吸をしますが、肺の周りに気嚢を持っていて、効率的に酸素を取り込むことができ、長時間の飛行に耐えられるようになっています。

 鳥の骨格。飛ぶための精密機械です。

 最古の始祖鳥と現生鳥類の間にあたる様々な動物の化石が発見されていました。それらを調べると、飛ぶことに特化した現生鳥類の骨格は徐々にかつ連続的に獲得されてきたことがわかります。

 ペラゴルニス・サンデルシは翼を広げると7mに達したそうです。骨がでかい!くちばしにはまだ歯が残っています。現生鳥類に歯がないのは進化の過程で不要な重量を減らしたからと考えられます。 

(2) 鳥類のゲノム解析

 ゲノム解析によって鳥類の目(もく)による分類は23から44に増えました。ハヤブサ類はこれまでタカ目ハヤブサ科に分類されていましたが、ゲノム解析によってインコ目やスズメ目に近いことがわかり、ハヤブサ目がたてられました。 

 最大の種が分類されているのがスズメ目で、鳴管の発達によるさえずり、羽色や羽飾り、体の小型化と餌の多様化などで、さまざまな種が世界中に拡散しました。

 これみんなスズメの仲間なんですか?Σ(・ω・ノ)ノ!

(3) 鳥類の各目総まくり

 鳥類が目ごとに分類され展示されています。

 キーウィはDNA解析により、500㎏もあったマダガスカルの絶滅種エピオルニスと共通の祖先を持ちます。キーウィが体重の20~25%の重さになる卵を産むのは祖先の名残と解釈できます。人間に換算すると10㎏の新生児が生まれてくる(通常は3㎏程度)計算です。でかっ!

 左がエピオルニス、右がキーウィの卵

 キジは日本の国鳥とされていますが、メスは複数のオスの縄張りに入り込んで気に入ったオスと交尾し、オスは子育てせずに他所のメスの尻を追いかけます。明治以降の家父長的権威主義を理想とする界隈は「キジは古き良き日本の象徴」でOKですか?

 サギ類はぶんぶんのお気に入りです。ダイサギは忍び歩きで獲物を探し、コサギは足を震わせて魚をおびき寄せ(波紋使いか!)、アオサギはじっと待っています。ササゴイは野生で見たことはありませんが、虫やパンくずを水に浮かべて魚が寄ってきたところを捕まえます。まさに「フィッシングサギ」?

 ほかにも、ハチドリとは系統が遠い鳥が同じ環境下で蜜が吸える形状に進化した(収斂進化)、ハトに日本画を見せてつついた時に餌を与え、西洋画の時は餌を与えないを続けると日本画を見せた時だけつつくようになる、カッコウの托卵(カッコウは他の鳥の巣に卵を置き、ひなが孵ると宿主のヒナを追い出す)に対して親鳥は卵を見分けてカッコウの卵を捨てるなど、鳥の生存戦略には驚くばかりです。

 みんな同じじゃないですか! これだから素人は(以下略)。

おわりに

 今回特別展を鑑賞して、野鳥撮影ビギナーのぶんぶんが近所の河原や海岸に行く色とりどりの野鳥はほぼスズメ目、しかもそのごく一部に過ぎないことがわかりました。また鳥類の進化と拡散の過程には驚嘆の連続です。見学していたらあっという間に2時間経ちました。ぜひ会場で堪能してください。

 鑑賞後に科学館の外のベンチでお昼を食べていると、スズメがやってきました。パンくずが落ちるのを待ち構えています。

 隣にOLさんが座ると今度はその弁当をロックオンしました。さすがは最大の種類を誇るスズメ目、「生きる力」マックスです。

 会期は6月15日(日)までです。お早めに。