ぶんぶんの進路歳時記

学習方法、進路選択、世界史の話題について綴ります

大学入試気になるニュース(一般選抜が中止?学力試験は2月1日から?)

 2025年度入試もそろそろ終了です。今年度の気になるニュースをまとめました。

目次

 

1 一般入試が中止?

① 報道

www.yomiuri.co.jp

www.fnn.jp

 新聞によりますと(このフレーズであの曲が聴こえてきたら同世代)、長野市にある清泉女学院大学が4月から清泉大学に改称して共学化しますが、それにあわせて新設する人文社会科学部の一般入試が行われなくなりました。

 当該大学の入試サイトにアクセスすると、2024年12月23日付で「人文社会科学部(情報コミュニケーション学科及び文化芸術学科)の募集は終了しました」とあり、募集要項を見ると、個別試験方式、共通テスト利用方式、社会人入試の募集人員の上に赤線で見え消しされていました(まだその状態です。証拠は取ってあります)。

https://www.seisen-jc.ac.jp/examinees/overview01/

(゚Д゚)ハテ?

あの曲。公式


www.youtube.com

② なにやらかしたの?

 いわゆる年内入試(総合型選抜や学校推薦型選抜)で該当学部2学科の募集人員(計72人)に達したため、大学は募集要項で「計32人プラス若干名」としていた一般選抜の募集を取りやめました。

 募集要項によると、年内入試の段取りは次の通りです。

  試験日 合格発表 手続き締切 専願
特待方式 10/19(土) 11/1(金) 11/14(木)
AOⅠ期 10/19(土) 11/1(金) 11/14(木)
AOⅡ期 11/16(土) 12/2(月) 12/16(月)
AOⅢ期 12/21(土) 12/24(火) 1/15(水)
指定校推薦Ⅰ期 11/16(土) 12/2(月) 12/16(月)
公募制推薦 11/16(土) 12/2(月) 12/16(月)

 記事によると「AOⅢ期を受験した生徒は全員不合格」だそうで、12月16日の手続きで定員が満員になったと考えられます。

 人文学部の定員充足率を旺文社『大学の真の実力情報公開MOOK』で調べました。4年間で未充足が3回ありました。

  入学定員 志願者数 合格者数 入学総数 地元率 一般 総合型 公募 指定校 付属
2021 100 191 167 97 91.8% 43 17 1 30 6 0
2022 100 171 160 90 93.3% 30 26 5 25 4 0
2023 100 178 175 105 92.4% 42 26 5 26 6 0
2024 100 125 122 73 87.7% 23 24 2 19 4 1

③ 何が原因?

 AO、公募とも専願なので水増し率の見誤りとは考えづらいので、指定校推薦の膨張が原因と考えます。指定校はよほどのことがない限り合格・入学です。ただし依頼した高校すべてから申し込みがあるとは限りません。

 2024年に一般と指定校の入学者が減っています。大学は危機感を覚え、改組について高校訪問で入念に説明したことでしょう。入試データが公開されていないのであくまで推測ですが、営業努力と共学化という「カンフル剤」が効いて、指定校に予想以上の申し込みがあったのではないでしょうか。

*AOⅠ期で取りすぎた可能性もありますが、それはそれで大問題です。

*「カンフル」とは樟脳のことで、かつては強心剤に使われていたことから「物事を復活させるために使用される即効性のある手段」の比喩に使われました。

④ まとめ

 募集要項に「一般入試○○名」と書いてあるのに「定員いっぱいになったから中止」はいけません。年明けに併願での受験を考えていた生徒もいたはずです。「年内入試のラストチャンス」とAOⅢ期を受験し不合格だった生徒も不憫です。

 ちなみ関西圏では、総合型→指定校推薦→併願公募制推薦(さらにどこかで系列校推薦)と順々にカードを切りながら各方式の合格者数を調整し、一般の定員も確保します。指定校を辞退する高校に連絡を求めたり、連絡があった高校に必要分の出願書類を渡す大学もあります。

 清泉女学院大学は小規模で地元率が高く、看護学部を持つなど地域密着の大学とお見受けします。今回の件は猛省しましょう。共学化後のご発展をお祈りします。

2 学力試験は2月1日から厳守?

① 報道

www.yomiuri.co.jp

 新聞によりますと、文部科学省は12月24日に、大学入試の実施要項で「2月1日から」と定めた学力試験の期日を順守するよう全国の大学に依頼しました。

www.mext.go.jp

以下引用(一部略)

大学入学者選抜実施要項において定める試験期日等の遵守について(依頼) 

 令和7年度大学入学者選抜の実施にあたっては、国公私立大学及び高等学校関係団体の代表者等を構成員とする大学入学者選抜協議会 において合意がなされ、通知しています 「令和7年度大学入学者選抜実施要項」に基づき、適切に実施することをお願いしているところです。

 しかしながら、例えば試験期日に関し、 一般選抜のみならず総合型選抜や学校推薦型選抜においても、個別学力検査(各教科・科目に係るテスト)の試験期日は令和7年2月1日から3月 25 日までの間に行うものと実施要項で定めているにもかかわらず、この期日以前に個別学力検査(各教科・科目に係るテスト)を行っている選抜が散見されるとの指摘がなされています。

 またこれに関して、本年10月に開催された協議会においても、高等学校関係団体を中心に強い懸念が示されるとともに、別途意見照会を行ったところ、12月までに以下の見解や試験期日等の遵守を求める旨が示されたところです。

 この後高等学校関係団体の懸念が書いてあり(後述)、最後に

 大学入学者選抜は、高等学校における教育と大学における教育を接続する教育の一環として実施するものであり、高等学校における適切な教育の実施を阻害することとならないよう配慮を行うことが求められます。このため、国公私立大学及び高等学校関係団体の代表者等による合意の結果を通知している実施要項に定める試験期日等については、その遵守がまず何より重要です。 実施要項の内容については協議会において検討が進められているところですが、各大学においては、上記の内容について改めて各大学内でも十分に留意した上で、定められた実施要項に基づき大学入学者選抜を適切に実施するとともに、引き続き大学入学者選抜の工夫・改善を進めるよう改めてお願いいたします。

(゚Д゚)ハテ?

② 何が発端?

 発端は東洋大と大東文化大が2025年度入試から新しく始めた併願型公募制推薦です。この試験では面接や小論文などはなく「基礎学力テスト」として英語と国語などの試験を課しました。朝日新聞によると、東洋大学では志願者約2万人、志願倍率が約35倍に上る人気ぶりだそうです。

朝日新聞(有料記事)

www.asahi.com

合格者数

note.com

東洋大学のHPを調べました。 

学校推薦入試基礎学力テスト型(併願可能)

出願:11月1日(金)~11月8日(金)

試験日:12月1日(日)

合格発表:12月10日(火)

手続き締め切り:一次 12月17日(火) 二次 2月28日(金)

選抜方法:国語または数学(Ⅰ,Ⅱ,A,B,C)、英語

併願方法:均等配点型・高得点重視型・英語重視型の併願、他学部併願可能

必要書類:調査書、学校長の推薦書

 これは関西圏ではデフォルトの併願型公募制推薦です。近畿大学の公募は基礎学力テスト勝負、他の私立大学は調査書の評定平均値を点数化して基礎学力テストと合算して合否を決める「総合評価型」を併用します。

 さらに調査書記載の部活動・生徒会の役職や検定試験の結果を換算表に基づいて点数化する大学も珍しくありません。

 私立間、私立・国立間の併願関係が網の目のような関西圏では多様な入試方式が連続する導線になっています。受験生は「教科の勉強と並行しながら総合型や推薦に挑戦し不合格なら学力勝負」「11月の公募で行き先を確保して一般で本命チャレンジ」「一般試験のみ受験」と自分に適した導線を選択します。

③ 何が問題?

 東洋大学の基礎学力テスト型公募制推薦のどこが問題かというと、文科省の「令和7年度大学入学者選抜実施要項」にこうあります。(下線部はぶんぶん)

 なお「大学入学者選抜実施要項」は関係各所の協議で同意された事項の「通知」であり、順守するよう依頼(お願い)するもので、罰則規定はありません。

第4 試験期日等

2 第6の1に示す個別学力検査(各大学で実施する一般選抜における学力検査並びに総合型選抜及び学校推薦型選抜において実施する場合の学力検査)の期日については、次により適宜定める。

(1) 試験期日 令和7年2月1日から3月25 日までの間
なお、小論文等、プレゼンテーション、口頭試問、実技等の評価方法については、令和7年2月1日よりも前から実施することができるが、高等学校教育に対する影響や入学志願者に対する負担に十分配慮する。
(2) 入学願書受付期間 試験期日に応じて定める。
(3) 合格者の決定発表 令和7年3月31 日まで

3 総合型選抜、学校推薦型選抜等において学力検査を課さない場合は、上記2(1)の試験期日によることを要しないが、高等学校教育に対する影響や入学志願者に対する負担に十分配慮する。

4 総合型選抜については、入学願書受付を令和6年9月1日以降とし、その判定結果を令和6年11 月1日以降に発表する。

5 学校推薦型選抜については、入学願書受付を令和6年11月1日以降とし、その判定結果を令和6年12月1日以降で一般選抜の試験期日の10日前まで(学校推薦型選抜で大学入学共通テストを活用する場合は前日までのなるべく早い期日)に発表する。

 ところが別の部分にはこう記されています。

(3) 学校推薦型選抜 出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ、以下の点に留意して評価・判定する入試方法。

① 大学教育を受けるために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力等も適切に評価するため、高等学校の学習成績の状況など調査書・推薦書等の出願書類だけではなく、第6の1から4に掲げる大学入学共通テスト又はその他の評価方法等のうち少なくともいずれか一つを必ず活用し、その旨を募集要項に記述する。

参考 第6の1~4

1 個別学力検査  2 大学入学共通テストの利用

3 小論文、面接、実技検査等の活用    4 資格・検定試験等の成績の活用 

(゚Д゚)オヤオヤ???

 つまり、推薦入試で個別学力検査を課すのはOK(AO・推薦で入学した学生の成績が悪いことが問題になって上記の文言に変更。下記リンク参照)、しかしそれは2月1日以降で、その結果は12月1日から一般選抜の試験期日(2月1日開始)の10日前までに発表する?文科省は「推薦でも学力を担保しなさい」と言っておきながら、私立大学入試の段取りを考えると実質不可能?

bunbunshinrosaijki.hatenablog.com

 そこで関西圏私大では公募推薦で「大学教育を受けるために必要な」学力を評価するため「個別学力検査」ではなく「基礎学力テスト」を「実施要項」が訂正される以前から導入しています。ぶんぶんの記憶する限り、これについて文科省は今まで表立って問題にしていませんし、むしろAO、推薦で入学した生徒の学力に問題ありと文科省が認識したから現在の文言になっています。

 一方「高等学校関係団体を中心に強い懸念」は(番号はぶんぶんが付与)

  1.  生徒の安易な進路選択につながるなど、進路指導という観点を含め、高等学校教育に大きな影響を及ぼす
  2. 一部の大学において実施要項の趣旨を踏まえず、高等学校教育における学びの継続性や教育課程に影響を与えかねない、早期選抜が実施されていることに憂慮し、正常な高等学校における教育と大学における教育の接続が実施されるよう願う
  3.  総合型選抜や学校推薦型選抜では入試方法の多様化、評価尺度の多元化に対する大学の努力の一環であり、選考に当たり丁寧な資料の見取りとそれに係る時間を相応に要することから、一般選抜に比して早期に実施されているものと理解
  4.  現行の実施要項に基づけば、各大学はアドミッション・ポリシーに基づいて大学入学者選抜を実施するものであり、少子化によって減少する学生を他大学に先駆けて確保することが目的ではないはず 

(゚Д゚)ハテ?

1.総合型や面接中心の推薦も同じではないですか?生徒が「年内に決まる」という理由で受験し、教員や塾が志望理由書や面接の指導という名の入れ知恵をしている現実は「安易」ではないのですか?

2.基礎学力テストの入試科目は2科目で国・数・英、つまり高校一年生から始めて11月の段階ではほぼ完成している科目です。むしろ総合型・推薦で学習指導要領に基づかない英語民間試験を出願条件にする方が教育課程に影響を与えていませんか?

3.オーキャンに参加して模擬授業を受けたらエントリー許可になる大学や、簡単な面接と作文で合格を出す大学には懸念を抱かないのですか?また基礎学力型推薦も調査書記載事項を評価し、大学によっては客観的事実を点数化します(東洋大学は不明)。それは「丁寧な資料の見取り」ではないですか?

4.総合型選抜や推薦入試全般に言えることではないですか?

 記事中の東洋大学の入試部長の言葉を引用すると「その場で解いて基礎学力を確かめる試験ならば、学校の先生や塾、親といった大人の手が入る余地がないから、ある程度公平にその子の力を見られます」とのことです。つまり「懸念」に対する返答がこの入試ではないか、とぶんぶんは考えます。

 ぶんぶんは現場の人間なので、関係団体が「関西風の入試が首都圏に上陸すると従来の指導の導線が崩される」ことを懸念しているのは理解できます。

 たしかに併願公募であっても学校長の推薦を受ける以上、受験者は推薦に足る人物であることは言うまでもありません。記事にもその指摘があります。「誰に出願を許可するか」は学校全体で目線合わせをするべきです。

 また東洋大学が参考にした近畿大学の入試は関西圏全体ではイレギュラーで、調査書の点数化との併用が多数派です。高校での頑張りを客観的に評価し合否に加味することは推薦選抜の趣旨に合致します。

④ まとめ

 ぶんぶんは総合型・推薦・一般にかかわらず入試は「昔やったこと」ではなく「今できること、未来にやれそうなこと」を評価するものと考えます。どの大学のアドミッションポリシーにもそう書かれています。

 ぶんぶんは年内入試を否定しませんが、「楽に合格したい(させたい)」「楽に入学者を確保したい」など目的と手段をはき違えることには反対です。

 東洋大学の趣旨には同意しますので、今後もよりよい入試制度の構築にご尽力いただきたいです。

3 「2月1日縛り」が一般選抜にも飛び火?

① 報道

www.yomiuri.co.jp

② 何が問題?

 「筆記試験は2月1日以降に」騒動は東洋大学の公募制推薦を端に発したものですが、関西圏では2月1日以前に「学力検査による一般選抜」を実施しています。

 2025年度の一般入試(最初のターム)

大学名 試験開始日 試験最終日 合格発表(最初~最終) 手続き締切
摂南 1月22日 1月23日 2月6日   2月26日
京都橘 1月23日 1月24日 2月7日   2月13日
追手門学院 1月23日 1月24日 2月17日   2月25日
大阪工業 1月23日 1月24日 2月5日   2月25日
長浜バイオ 1月24日 1月25日 2月8日   2月17日
近畿 1月25日 1月26日 2月5日   2月17日
畿央 1月25日 1月28日 2月6日   2月20日
京都産業 1月26日 1月29日 2月12日   2月18日
大和 1月28日 1月30日 2月10日   2月21日
龍谷 1月29日 1月31日 2月12日   2月17日
甲南 1月30日 2月5日 2月15日   2月22日
立命館 2月1日 2月9日 2月16日 2月20日 3月3日
関西 2月1日 2月7日 2月16日   2月25日
関西学院 2月1日 2月4日 2月15日 2月20日 2月28日
神戸学院 2月1日 2月2日 2月17日   2月25日
同志社 2月4日 2月10日 2月15日 2月19日 2月25日

 関西では「試験日自由選択」といって複数の入試日を設定しています。また首都圏難関で主流の「学部個別」ではなく「全学入試」が中心で,、同じ大学の同学部を複数回受験でき、他大学と入試日が被っても自分の受験したい学部が選べます。

 「生態系の長」である同志社が2月4日から、立命館・関西・関西学院が2月1日から、その併願先の京都産業・龍谷・近畿が2月1日前の週末、その併願先はさらにその前の平日…、が例年のスケジュールです。

 関関同立は国公立との併願が多く、前期(2月25日)の10日前に結果が判明し、合格者は入学金(20万~30万円。返還されない)を納め、不合格者は3月入試(関関立、不安なら近畿)を申し込んで、憂いなく国公立を受験します。

 産近甲龍はこれより先に合格発表し、受験生は関関同立の結果で入学金を納める判断をし、産近甲龍の併願校はさらに先に…と入学金を二重三重に入れなくて済むようになっています。

 このように併願関係のある大学とは同士討ちを避けるように入試日が組まれていて、受験生は志望・資金・体力と相談しながら受験計画を練ります。大学も受験料収入が確保でき、本学以外で受験会場を借りる(地方会場)際も競合が避けられます。

 共通テスト明けの一月中から関西私大の一般が始まるのはこれが理由です。

 一方、首都圏は文言を守っています。

大学名 試験開始日 試験最終日 合格発表(最初~最終) 手続き締切(最初~最終)
帝京 1月30日 2月1日 2月14日   2月20日 2月26日
東京理科 1月30日 2月8日 2月4日 2月23日 2月10日 2月28日
専修 2月1日 2月13日 2月10日 2月21日 2月18日 2月27日
東洋 2月1日 2月11日 2月7日 2月20日 2月28日  
日本 2月1日 2月7日 2月10日 2月14日 2月17日 2月21日
亜細亜 2月2日 2月5日 2月12日   2月18日  
東海 2月2日 2月8日 2月10日 2月19日 2月19日 2月28日
駒澤 2月4日 2月8日 2月12日 2月18日 2月26日  
法政 2月5日 2月16日 2月16日 2月26日 2月20日 3月3日
明治 2月5日 2月16日 2月12日 2月25日 2月17日 3月5日
学習院 2月6日 2月11日 2月15日 2月20日 2月28日 3月3日
上智 2月6日 2月11日 2月19日 2月21日 3月3日  
立教 2月6日 2月13日 2月22日   2月28日  
青山学院 2月7日 2月19日 2月14日 2月27日 2月25日 3月5日
早稲田 2月8日 2月23日 2月15日 3月3日 3月4日 3月10日
中央 2月9日 2月16日 2月20日 2月26日 2月27日 3月5日
慶応義塾 2月11日 2月18日 2月24日 2月25日 3月3日 3月4日

 早稲田と慶應義塾が2月の中旬、MARCHが2月上旬半ば、その併願が2月1日からです。ただし駒澤や帝京の系列は1月下旬に試験を行って本体と併願できるようになっています。

 首都圏は私立王国で準難関国公立すら人気私大の併願先扱い、早慶は学部個別のみの一発勝負で国公立前期試験の直前に合格発表でもへっちゃらです。しかし手続き締め切りは国立前期の発表の前で併願組から入学金を取るのは関西と同じです。

③ まとめ

 私立志向の首都圏と国立志向の関西圏では入試の導線が異なります文科省が「首都圏=日本」という発想で杓子定規な指導をするのは、自らが言う「多様性の尊重」に反します。

 長年進路指導室にいて、関西圏私立大学の「受験料・入学金ビジネス」には一言言いたいですが、文科省も大学も受験生目線で考えていただきたいです。

4 一転して年内入試で学科試験はOKに?

www.yomiuri.co.jp

① 報道

 新聞によりますと、文部科学省は2026年度からの総合型・学校推薦型選抜(年内入試)から、従来は認められていなかった基礎学力を測る試験の実施を容認しました。

② どういうこと?

 先述の通り、文部科学省は12月24日に大学入試の実施要項で「2月1日から」と定めた学力試験の期日を順守するよう全国の大学に依頼しましたが、すでに「基礎学力テスト」を用いて年内入試で合否判定をしていた大学は与党代議士が理事長を務める関西の某大学をはじめ多くありました。

 3月13日の協議会には高校や大学の関係者が出席し、年内入試では高校の調査書や推薦書の内容に加え「小論文や面接、実技など2種類以上の評価方法を組み合わせる」「評価方法の一つとして、基礎学力を把握する試験を認める」とのルール改訂案が示され、了承されたそうです。

(゚Д゚)ハテ?

③ コメント

 新ルールは、年内入試は面接と小論文だけで終わらせたい勢力(高校、大学)と、年内入試でも学力を担保したい勢力の妥協の産物に思えます。

 学力入試をしない大学は従来通りですが、学力試験をしたい大学は面接か小論文を追加することになります。たとえばウェブ出願時に志望理由を入力する、試験会場で質問用紙に回答を記入するなどしてそれを大学が合否判断に使えば、受験生の負担は増えますが従来に近い形で実施できます。

 あ、教えちゃだめ?‥…━━━タタタΣΣΣヘ( ゚ 3゚)ノ

参考 三重大学の「ペーパーインタビュー」)

https://www.mie-u.ac.jp/exam/20191225yokokuan.pdf

 この後私立大学が2026年度の学生募集要項をどうするか注視したいです。