私は日本国民なので日本の法律には従いますが、しかし「教員免許更新制度」は全く現場の事情に即していない制度だと考えます。
まず修得に4年以上かかる教員免許に10年しか効力がないのは非合理です。「最新の知識が…」というなら、技術革新が劇的な医師免許はどうなるのでしょうか。
また30時間の講習は現場にとってはかなりの時間的な負担です。夏休みといっても勤務はあるし、補習に部活に暇ではありません。
さらに教員は初任者研修と10年研修が定められていて、それ以外にも何年か毎に「ステージ研修」があり、校内研修や公務に支障のない限りで校外で研修をする権利もあります。それらとの整合性がありません。
今日教員の「ブラックな勤務実態」が明らかになっているのに、この制度はさらに教員のただでさえ少ない自由裁量時間を奪うものであって、時代に逆行していると言わざるを得ないです。
いらすとやさんにこんなのありました。
まあボヤいても仕方がないので、放送大学だと大学に出向かずできそうなので申し込んでみました。
生徒には「世の中に無駄なことはない。あるのは無駄にしている自分」と言っているので、今回はこの件をブログのネタにします。
*日時は2017年度後期の受講のものです。正確な日付はHP参照。
*画像は著作権の観点からありません。
1 申し込み
放送大学の免許更新は専用のサイトから申し込みます。
教員免許更新では、必修が1領域(6時間。45分×8コマ。以下同じ)選択必修1、選択3の受講が必要です。
放送大学で全てとっても、夏休みに大学で行われる講習と組み合わせてもいいのですが、夏休みは忙しい(暇ができたら休みたい)ので5領域申し込みました。
11月1日から申し込みが始まり、講座以外にも試験を受験する場所(多くは放送大学の学習センター)や日時も指定します。
自分が免許更新対象者であることの証明書(生まれ年によって受講年度が決まっている。所属長の公印が必要、書式は募集要項の中)を郵送すると払込用紙が届き、お金を払います(1科目6,000円)。
IDと初期パスワードで講習生専用ページにアクセスすると、コンテンツの視聴、受講確認、テキストのダウンロードができます。
2 動画の視聴
お金を払うとすぐ動画が視聴できる訳ではなく、インターネット視聴、テレビとラジオ放送(BSデジタル)とも2月1日から(テレビは再放送は1回、ネットは何度でも視聴可)開始です。待ち時間が長い。
その割には2月20日までに全て視聴して講習生専用ページから確認コード(後述)を入力しないと、当該科目の試験が受験できない(受験票が印刷されない)仕組みです(復習のためにネットは試験前日まで視聴は可能)。
5科目フルで申し込むと結構忙しいです。
動画にはテキストを読んでいる部分、テキストにはないグラフや写真、映像の部分があり、最後に本時のまとめがあります。
音声だけの講座もあり、テキストにはないまとめが静止画で表示されたりします。
最後まで視聴すると「受講確認のキーワード」(ランダムな二桁の数字)が示されます。それを講習生専用ページの所定の欄に入力すると各回の視聴が完了し、完クリすると「受講完了」となります。
これを繰り返して申し込んだ講座すべてをコンプします。
最後に「受験票を印刷する」をクリックすると、試験会場、日時、顔写真、受験する科目(および受験コード番号)が記載された受験票が印刷されます。
んっ、ということは早(以下略)(x_x) ☆\( ̄ ̄*)バシッ
3 試験
試験は近くの放送大学学習センターで受けました。3月頭の土曜日と日曜日のどちらかを選べます。
問題は択一式で12問、試験時間は30分で、注意事項、配布、回収、入れ替えを含めてワンセット50分ほどです 。テキストや動画の内容が出題されます。
問題は回収され、受講生は後から専用ページで問題を確認できます。解答例はありませんので自己採点はできません。
*発展:60点以上で合格ですが、配点は非公開です。とあるブログ(その3で紹介するリンク参照)の予想では視聴コンプで平常点28点+6点×12問で100点でした。この予想の通りなら半分できれば合格ですが、真偽の程は定かではありません。
さて20日までに完クリするために、学習に当てられる自分のフリー時間を算出し、計画的に視聴することにしました(いつも受験生に「手帳を使って「すき間時間」を見つけて勉強しなさい!」と言ってるので)。
放送学習はどうしても「受け身」になりがちです。生徒は駅前の塾でDVDを視聴して勉強した気になっていますが、主体的に学習しないと入ってこないです。
そこで「突っ込み」を入れながら視聴すると、教員のブラックな実態を対象化できることに気づきました。まさに新学習指導要領がうたう「主体的で対話的な深い学び」です。
全部のネタバレは放送大学に悪いので(笑)、必修の「教育の最新事情」について触れます(続く)。
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