過去5年の出題から地域別に試験の狙いと復習ポイントについて考えます。
第2回は中国史です。
著作権法の範囲で考察します。ポリシーは前回のログを参照してください。
こちら
bunbunshinrosaijki.hatenablog.com
凡例
「タイプ」と「内容」:過去ログを参照。
「時代」:選択肢の事項の時代。
資料の配列は正解の事項の時代順とした。
年度 |
問 |
タイプ |
内容 |
キーワード |
難 |
時代 |
2013 |
1 |
ヨコ |
政治 |
法家、律令の内容 |
○ |
春秋・唐 |
2012 |
19 |
年号 |
政治 |
前2世紀の出来事 |
○ |
漢・魏晋・宋 |
2012 |
21 |
タテ |
経済 |
経済政策 |
◎ |
秦・漢・唐・宋 |
2014 |
30 |
トピック |
文化 |
王莽 |
○ |
漢 |
2014 |
12 |
トピック |
経済 |
九品官人法 |
◎ |
魏晋 |
2012 |
2 |
トピック |
文化 |
唐三彩 |
◎ |
唐 |
2012 |
18 |
タテ |
政治 |
清の役所 |
◎ |
唐・清初 |
2012 |
24 |
整序 |
経済 |
税制 |
◎ |
唐・明・清 |
2013 |
12 |
整序 |
文化 |
文化史 |
○ |
唐・明・清 |
2014 |
1 |
トピック |
政治 |
唐末の反乱 |
◎ |
唐 |
2014 |
3 |
トピック |
経済 |
両税法 |
◎ |
唐 |
2015 |
5 |
ヨコ |
文化 |
仏教3旅行記 |
◎ |
唐 |
2015 |
31 |
トピック |
文化 |
製紙法の西伝 |
◎ |
唐 |
2013 |
10 |
トピック |
都市 |
宋の都 |
◎ |
秦・漢・魏晋・宋 |
2013 |
11 |
トピック |
経済 |
宋の経済 |
○ |
春秋・宋・明 |
2015 |
34 |
トピック |
文化 |
△ |
宋 |
|
2014 |
10 |
タテ |
政治 |
モンゴルのハン |
◎ |
元 |
2015 |
35 |
トピック |
文化 |
貞享暦と授時暦 |
◎ |
元 |
2014 |
6 |
トピック |
政治 |
○ |
明 |
|
2014 |
11 |
タテ |
経済 |
社会経済史 |
○ |
春秋・魏晋・明・清初 |
2016 |
16 |
トピック |
文化 |
◎ |
唐・明 |
|
2012 |
10 |
年号 |
政治 |
キャフタ条約 |
○ |
清初 |
2015 |
11 |
資料 |
都市 |
広州 |
◎ |
清初 |
2015 |
22 |
トピック |
政治 |
八旗 |
◎ |
清初 |
2012 |
25 |
ヨコ |
政治 |
黄埔条約 |
○ |
清末 |
2015 |
27 |
トピック |
政治 |
ハーグ密使事件 |
△ |
|
2016 |
17 |
トピック |
文化 |
円明園の破壊 |
○ |
清末 |
2016 |
22 |
資料 |
都市 |
◎ |
清末 |
|
2016 |
35 |
トピック |
政治 |
仇教運動と義和団事件 |
◎ |
清末 |
2012 |
30 |
トピック |
政治 |
◎ |
民国 |
|
2013 |
2 |
トピック |
政治 |
中華民国の出来事 |
△ |
民国 |
2015 |
33 |
整序 |
政治 |
九ヵ国条約、太平洋戦争、ニクソン訪中 |
◎ |
民国・共和国 |
2015 |
36 |
トピック |
都市 |
長安で起きた事件 |
○ |
民国 |
2016 |
23 |
ヨコ |
政治 |
国民党政府のしたこと |
△ |
清末・民国・共和国 |
2014 |
25 |
年号 |
政治 |
△ |
共和国 |
|
2014 |
26 |
年号 |
政治 |
朴正煕 |
○ |
|
2016 |
18 |
整序 |
政治 |
○ |
共和国 |
清初まで:初級
- 政治制度、社会経済、文化、事件、外交に関する事項について、「◯◯王朝の時代のことはどれか」(あるいは「◯◯世紀のこと」)を選ばせたり、それらを時系列に並べ替えさせたりする問題が大半を占める。
2014年 九品中正の時代
- ただし選択肢には「時代が一致するが内容が間違っている」引っ掛けが混じっていたり、内容を知らないと解けない問題もある。丸覚えは通用しない。
2015年 宋学の内容
対策
- 皇帝と政治制度を目印に各王朝の通史が言えるようにする。山川出版社の『スピードマスター世界史問題集』や文英堂の『時代と流れで覚える! 世界史B用語』などを使う。
- その王朝の特徴に関わる用語(郡県と郡国、ジャムチと海禁)は内容も確実に言えるようにする。
- 政治制度などはテーマ毎にいつの時代にどんな内容の何が行われたかを復習する。資料集には中国制度史のまとめがついている。
清末以降:中級~上級
- 「どの出来事がいつの時代」がベースだが、条約や事件など紛らわしいものの内容の判別は、難関私立に比べれば可愛らしい部類。
- 現役生にとってこの範囲は三年生の短期間に怒濤のように進むところ。そのためか内容を問うよりも出来事を順番に並び替えさせる問題が目立つ。
2016年 滅満興漢と扶清滅洋の判別
2014年 中華人民共和国の整序
対策
- 『スピードマスター』等で通史の抜け漏れをチェックする。李鴻章、西太后、孫文、袁世凱、蔣介石、毛沢東、鄧小平など人物を座標にストーリーが言えるかチェックする。
- 清末は不平等条約を目印に「徐々に衰退する」イメージで記憶。中華民国と中華人民共和国は「左右にぶれる」イメージ。そのきっかけの事項(上海クーデター、西安事件、大躍進、四つの現代化)の流れと内容を理解する。
まとめ
- おさらい、センター演習、抜け漏れつぶしの循環で試験場でも「ぶれない」知識を固めましょう。
次回はインド、東南アジア、西アジアの予定。
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